生きた植物へと姿を変える、紙からできたオブジェ『Semis*(スミ)』。植物の種を含んだ有機的な彫刻たちは、水をあたえることで生命を宿していく。種が芽を出しツボミとなり、草花が成長していく過程で、彫刻たちの気配は次第に薄れ、静かにその姿を消していく。
私たちを取り巻くモノやその永続性に対して、Semisはゆっくりと疑問を投げかける。これはモノの「はかなさ」をテーマとしたデザイナーの研究活動であり、自然界の持つ変化や再生の原則に、デザインというものづくりをする行為が受ける影響を探る探究の旅である。
*仏語で「種」や「種まき」を意味する言葉