二次元の世界で描かれたデザインが現実の形となるとき、最も大きな違いに「素材」があります。手仕事による、木、ファブリック、金属、厚革、という素材それぞれが持つ風合いや質感が加わることで、家具に個性が生まれると考えます。その中から、リッツウェルデザインを支える素材のひとつである「厚革」を取り上げ、代表的なデザインと共にその魅力と可能性に迫ります。
.
「 切る。」 「 縫う。」 「 磨く。」 「 編む。」
リッツウェルデザインを支える代表的な素材である厚革は、通常の革に比べ倍以上の厚さで、安定した強度と美しいハリ感が特徴です。通常、レザーはソファやイスの上張材として使われますが、この厚革はその厚さや伸びにくさの特性から、張材としてだけでなく、ユニークな構造材としての一面を併せ持っています。厚革を使ったリッツウェルならではの構造的デザインは、この素材との出会いから生まれているのです。
厚革本来の表情をより際立たせるためのコバ処理(革の切り口)へのこだわりや美しいステッチ使いも、厚革の魅力。今回の展示では、「厚革」が素材から部材へと形を変えていく過程を 4つのテーマで切り取りその魅力を紐解いていきます。シンプルな素材だからこそ光る職人技も併せてお楽しみください。