TOYOTA 構造デザインスタジオは、ベースとなるデザイン思想「Geological Design」を通じ、捨てるところのないクルマの実現を目指しています。開発の初期段階から使う資源を最小化する取り組みはもちろんのこと、素材選びからリサイクルまで、さらにはどうしてもクルマに戻せないものは、次の命(前の命よりも魅力的になるようなアップサイクル)まで考えて活動しています。
この展示の目的はファクトを知ってもらうこと。そしてそれを等身大で身近に感じてもらうこと。この作品たちは実際に近くで、さまざまな角度から見ることができます。
用いた材料はすべてクルマに使われているもの、別の言い方をすればすべて廃材になるモノたち。実はほとんどリサイクルされていないガラスや、再利用されたり次の命になっていったさまざまな金属の後に、必ず残されてしまう「スラグ」などがあります。
本展示では、ガラスの持つ多様性とその本質を具現化し、クルマの素材をその中に閉じ込めてみることにしました。ガラスを媒体とすることで、目には見えない前世の記憶や、その素材の自由で多面的な変容も、半永久的に可視化することができるのです。
昨年に引き続き2回目の展示となる今回は、昨年展示した内容を地下に、新たに展示する内容を地上に表現しました。そのつながりも感じて頂ければと思います。