クカキョウ OU JIAXING 武蔵野美術大学
[一枚矛盾]
一枚の平面素材が、巻かれ、折り重なりながら、次第に自らを支える姿を形づくっていく。
当初、私は「一枚」で椅子を完成させようと試みた。
ひとつの平面から、形が自然に立ち上がるように。
しかし、純粋な「一枚」は自立することができなかった。
その存在を保つために、私は異なる要素を加えざるを得なかった。
この「一枚を壊す」という行為こそが、むしろ「一枚を成立させる」ための条件となったのである。
本作は、「生成と妥協」、「理想と現実」のあいだにある微妙な均衡を探る試みである。
推薦者:山中一宏
Class of 2025
大学の教育者が推薦人となり、選抜された学生による学生展を行います。展示後の投票によって選ばれた優秀者はそのままメイン展示にも参加。エキシビション出展デザイナーと共に作品を展示する機会を得ます。