奥村 夏鈴 Karin Okumura 法政大学 (工学部システムデザイン学科)[PULMOLS]
本プロジェクトは、日本の伝統的な張子文化をデジタルファブリケーションを用いて再構築するものである。代表的な張子人形である達磨は、かつての手張りから工業生産へと移行し、吸引式パルプモールド技術によって大量生産が可能となった。職人の減少や手作業による非効率といった現代的な課題を解決した一方で、大規模な設備が必要とされている。そこで、3Dプリンタや乾湿両用掃除機を用いてその技術を小型化し、初期投資を抑えつつ多品種少量生産が可能な製造方法を実現した。これは張子文化の継承にとどまらず、キャラクター産業で多用されてきた合成樹脂素材を紙素材へ刷新し、新たな「人形文化」を提案する試みでもある。
推薦者:安積伸
Class of 2025
大学の教育者が推薦人となり、選抜された学生による学生展を行います。展示後の投票によって選ばれた優秀者はそのままメイン展示にも参加。エキシビション出展デザイナーと共に作品を展示する機会を得ます。