伊藤 優 Suguru Ito 東京藝術大学 (美術学部 建築科)
[気まぐれな屋根]
本作品は「屋根」という建築スケールのものを、家具あるいはそれよりも更にスケールの小さな傘や帽子のように自在に自分と相対的な位置に配置し、その屋根との関係性の中で身体的、空間的な現象を作り出すための装置としての実験的作品である。
柱から解放され浮遊し漂うこの屋根は、テンポラリーな建築というよりも、より儚くより瞬間的に存在するモーメンタリーな建築となる。
空気の中に架かれた屋根は、ほんのささいなそよ風によって吹き流され、あるいは人の手によって曳かれ、”Site”と”Height”を変え続けていき、その場その時との偶然的でささやかな関係性を紡いでいく。
推薦者:中山英之, 橋本和幸
Class of 2025
大学の教育者が推薦人となり、選抜された学生による学生展を行います。展示後の投票によって選ばれた優秀者はそのままメイン展示にも参加。エキシビション出展デザイナーと共に作品を展示する機会を得ます。